研究紹介

全体概要

インターネットに代表されるコンピュータネットワークは高速大容量化を続け,現在あらゆる情報がやり取りされており,世界で最も大きなシステムであると言われている.一方で,人間の筋肉や関節を模擬したシステムが発達し,高機能・高性能なロボットが次々と開発されている.本研究室では,このような論理的/物理的システムの制御技術について,幅広く研究している.

ネットワークシステムに関する研究

スマートフォンの普及により,無線ネットワークを流れるトラヒックが激増し,周波数資源の逼迫が問題となっている.これに対して,LTE,WiMAX2,IEEE802.11acなどの新たな無線通信技術が開発・実用化されているが,あくまで個々の通信速度を向上させているだけで,全体としての効率化は考えられていない.そこで,これらのシステムを統合し相互に連携する異種無線統合ネットワークを構築する.

また,近年,M2M(Machine-to-Machine)やIoT(Internet of Things)といったモノとモノの通信によって提供される新たなサービスへの期待が高まっている.しかし,非常に多くのノードが接続されながら,個々のノードは極めて低機能であるという特徴から,従来のネットワーキング技術をそのまま適用することはできない.そこで,これらのM2M/IoT通信を支える無線マルチホップネットワーク構築技術について研究する.

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システム制御に関する研究

制御系のシステマテックな設計のためには,対象の数理モデルが不可欠である. モデリングは,第一原理(物理法則など)から モデルを構築する手法と, 対象の入出力データからモデルを構築するシステム同定と呼ばれる手法に大別される. 当研究室では,1990年代から発展・普及してきた部分空間同定法と呼ばれるシステム同定手法に関する研究を行っている. システム同定では,対象のモデルだけでなく,そのモデルの信頼領域など,ロバスト制御などの制御系設計に必要な情報を提供することが求められている. そのためのモデルの精度の解析手法や,パラメータの推定手法について研究する.

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